プロが見る檜の魅力とは
こんにちは、篠原工務店 代表の篠原純一です。
改めてまして、弊社ホームページをご覧いただき
ありがとうございます。
このページでは「プロが見る檜の魅力とは」ということで…
私たち篠原工務店スタッフが、奈良県は吉野地方にある林業・製材の現場に伺い、檜、杉、材木、自然そのものの魅力に迫ってまいりました。その様子を紀行文も交えつつご紹介したいと思います。 是非とも、読み進めていただければ幸いです。
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静寂の中、木の雄大さ、
伝統の林産業に触れて
~奈良県 吉野地方 樹齢300年の歩み~
キッカケは 篠原会長の盟友 「堤さん」でした。
創業者、篠原勉(会長)が最高の木造建築を建てるために、昔からこだわって選んでいた材料が「檜」でした。
檜・無垢材の建物に取り組むなかでも、どこの産地の材料を採用するべきか…。
相談をしたのが、当時、材料買い付けのため通っていた木材市場で“せり子”をやっていた堤健吉さんでした。(現・丸宇木材市売株式会社 取締役)
篠原会長と堤さんとはそれぞれが20代の頃から、材木市日に売り買いのたびに価格の件ではいつもけんかをしている仲でした。 が、双方とも自分の仕事にプライドを持ち真剣で、お互いがお互いのことを認め合う関係です。
堤さんは、静岡県の製材業を営む家で生まれ育ち、19歳から茨城県の木材市場で働き始めました。当初の数年間は倉庫の中で材木の出し入れや整理が主な仕事です。
その頃から、休日を利用して日本全国各地の林産地を自腹で回ったそうです。
生育中の立ち木、製材の加工の現場、加工された木材を自分の目で見て、製材業の経営者の方々のお話しを直接聞いて回りました。時には意見の交換をして保守的な林産地の方と議論になることもありました。でも、その真摯な姿勢に共感してくれる方が少しづつ増え、後々に支援をしてくれることになったそうです。
その後、50歳まで木材市場の名物“せり子”として週1回の市日には立ち続け、材木小売店さんたちの信頼を集め、その後、市場長となり、現在では丸宇木材市売株式会社の取締役営業推進部門長を勤められています。
木材選びに関して、現場、材料を知り尽くしたたき上げで、皆から信頼を寄せられる人物です。
今回、その堤さんが言った一言が始まりでした。
「是非ともねぇ、社長に見てもらいたいものがあるのよ!」
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残暑が厳しい8月末。
前文の 堤さんの言葉をキッカケに、私はスタッフ数名とともに奈良県へ足を運びました。
近畿地方で、唯一海に面していない奈良県。
周りを他府県が取り囲むかたちの盆地となり、緑(山)が中心部を覆うかたちになっています。
製材所、檜、杉、材木市場…そして、吉野の奥深い山。
堤さんの言葉に偽りはなく
正直私自身は2日間、圧倒されっぱなしでした…
時の流れを感じる、自然そのものの雄大さ。
愚直にまで、林業に携わる方々との出会い。
そして檜・杉を問わず日本の材木の素晴らしさ。
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奈良からの茨城への帰路。
「ウチのスタッフもここを見聞きして、感じたことを是非お客さまに熱く語ってもらいたいなぁ」
林産地の想いをお客さまに伝えてもらいたい。
「あれは、みんなで見といたほうがいいね」と、
常務も同じ想いだったようです。
そういった私や常務の想い、希望のもと、
今度は全スタッフで社員旅行も兼ねて、奈良の地に向かうことになったのです。
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2013年11月某日。
篠原工務店「スタッフ一同」で、奈良県は吉野へ。
木を加工し「商品」にする、いわゆる製材所を2カ所見学させていただきました。
森田さん、丸清さんの表情はプロとして厳しさと、やさしさを感じます。
実際に初めて加工場を見るスタッフもいます。
一本の丸太から、皮むきの様子…
どのようにして板材や柱などに挽いて、保管方法は…。
自然から、恵みを得ているという感謝のもと、材木用に伐採された木は、皮などもきれいに剥がし、基本的には全てを無駄なく使いきります。
凛とした木目。
木肌の明るさ、年輪の深さ。
檜の香りに「慣れている」はずの、私たち篠原工務店のスタッフが「檜の香りって、こんなに良かったんだ…」と再認識させてくれる加工現場、傍で手作業を見ていると本当に癒されます。
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スタッフ皆で、一時間ほどかけて登りました。
樹齢300年以上…
たくさんの手間がかかり、たくさんの方々が携わっています。
『普通サイズの柱』でも一本の柱になるまでに、親子三代はかかるそうです。
300年…途方もない時間です。
神秘的 神々しい 感動 スケールが大きすぎてよくわからない…、
スタッフからも様々な言葉がもれていました。
後日、社内で感想を聞いてみました。
「お客さまに対する説明の仕方が変わりましたね」
こう話すのは、篠原工務店一筋で、長年お客さまとのやり取りをしてきた小池課長
「これまでお客さまへの説明は、『木材の管理の仕方』や『製材所の方のこだわり』までは話をしていなかったんです。いえ、厳密にいうと知らなかったんですね。今では『木材も厳選してるんです』と言ってます。実際に現場を見ましたからね…お客さまにしっかり伝えるということは意識しています」
樹齢300年の存在感に圧倒されたのは、鶴見課長
「圧倒的な存在感、その大きさを感じるとともに、 『木を使う』ということは『時間を使う』ということだと思いました。木のぬくもりをお客さまに説明するのですが…何かこう、実際に檜を前にすると、説明より、『黙して語らず』がいい気がしたりもしますね」
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私が思っていた以上に、スタッフそれぞれが、遠く吉野の地で得たものは大きかったようです。
林産地の想い、樹齢300年の佇まい、スタッフ皆が感じた、それぞれのお話が出来ると思います。
是非ともモデルハウスで、お打合せ時で、イベントで、スタッフにお聞きください。
最後になりましたが、この奈良の地を訪れるキッカケとなった堤さま、吉野に製材所を構える森田さま、丸清さま、素晴らしい経験をさせていただき、まことにありがとうございました。
篠原工務店 代表取締役 篠原純一
檜の森を訪ねて(高知編)
改めまして、こんにちは篠原純一です。
品質の良い木材というものは日本の各地にあります。
そういった中、篠原工務店では柱や土台部分に「土佐材」を使用しています。
少しでも「品質の良い檜を感じてもらいたい!」という想いのもと、
近場で仕入れるのではなく、「本物」を追求しています。
林産地の想い、取組み、良質な材木はどのように生まれているのか、この目で確かめたい…
と言うわけで、今回は土佐は高知県に、私、久野、菅谷でお伺いしてまいりました。
2013年10月 高知県 : 篠原純一、久野、菅谷、丸宇木材:高橋さま
四万十川…
当日、台風が過ぎ去った後で、かなりの増水。
「大自然の中にいる」ということを改めて認識します。
空港から約3時間。
手摺などが無い、沈下橋と言われる橋をわたり、
今回お伺いする製材所へ向かいます。
昭和木材㈱さまです。
早速拝見させていただきました。
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檜の伐採は、彼岸(秋)から彼岸(春)までが良い時期とされており、これからが製材の最盛期です。
丸太の皮むきから乾燥、製材...
全ての工程を見学させて頂きました。
四万十川流域の豊かな水と石灰分を多く含む土壌で育った檜は、油分が多く粘り強さがあり、虫喰いにも強い良質な檜なのです。
特に製材直後は、その特徴が顕著で、撫でてみると私の手も艶々と光り、すべすべになります。
最後に、昭和木材㈱の滝石社長さま、同行して頂いた県の木材産業課の竹崎さまも含めて記念に撮影。
こういった自然と材木の守り人との出会いは、いつも檜の家づくりの原点を感じます。 瀧石社長さまご多忙な中、懇切丁寧にありがとうございました。
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翌日…
製材だけではなく、
「実際の現場を見なければ…」というわけで
森林組合の間伐現場を見学させて頂きました。他の産地で見せて頂いた時よりもかなり広い作業道が設けられています。
それもそのはず…こんな大きな重機が見えてきました。
こちらの重機は、一台で何役もこなします。
伐採した木を掴んで持ち上げ、枝を払い…3mとか4mといった材料の長さを掴みながらスライドさせて計測し、その長さにカットしてしまいます。
重機を良く見せていただき、ご説明して頂きました。こういった重機を用い、こちらでは他の地域よりも倍以上の効率で伐採作業を行い、原木を供給しています。
同行していただいた竹崎さん、高橋さん
二日間本当にお世話になりました。
今後とも末永くよろしくお願い致します。
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今回の四国の旅も、非常に充実したものとなりました。
製材所、林産地、そこで情熱を傾ける人々…
現地でしか感じることが出来ない「想い」を体感しました。これからも、篠原工務店はスタッフ一同、お客さまに喜んでいただくため、林産地の想いを伝えるため、良質な檜、ひいては家づくりの材料を日々追探究していきます。
※天然記念物「杉の大杉」にて