家づくりとは

『ありがとう』の連鎖である。

002:茨城県猿島郡境町 Iさま邸

 
  【ご家族構成】
ご夫妻、お子様
  【引渡年月日】 H17年12月23日
  【土地面積】 416.58m2 126.04坪
  【建物面積】 260.70m2 79.00坪
  【プランでこだわった点】
  インナーガレージ(クルマ2台収容)。
  なかなか気づいてもらえない、和室のケヤキ差し鴨居。
  気密性が非常に良い。夏は涼しく冬は暖かく外部の音はほとんど聞こえない。
  篠原工務店が住宅模型を作るきっかけになったお客様。
  
  インタビュアー:篠原工務店 鶴見、篠原(純)

 

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ご主人:住んでみて。静かだね。雨が降っているときにわからなくて困るぐらい(笑)。うっかりすると洗濯物なんかね、雨に濡れていて「あれー!」と思ったり。・・・雨の日はこれがいいね、この『ホシ姫サマ』(※1)は最高だね。

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篠原:やっぱり気密がいいということですかね。暖かいとか涼しいとかはどうですか?

奥様:暖かいですねえ。

篠原:それと吹抜けを取っているので明るいですよね、この部屋なんかは特に。

奥様:明るい。

篠原:私もⅠさんの家にお伺いすると「明るいなー」ってまず思うんですよ。それに静かですよね。

ご主人:今は開けちゃってるから音が聞こえるけど・・・。

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篠原:息子さんとか娘さんの感想なんかはどうですか?

奥様:息子は一人暮らしをしていて小さいアパートに住んでいるから、帰ってくると家は広くて移動が大変だなんて言うの。歩かなきゃならないって言って。

鶴見:アパートだとちょっと手を伸ばせばなんでも届きますからね。

奥様:そうそう。私も仮住いのアパートからこの家に引っ越したばかりのころはちょっと疲れたよ。上がったり降りたり。行ったり来たり。

篠原:広くなった分、やっぱり動線が長くなりましたね。

鶴見:ちらっと話が出ましたが、この吹抜けはどうですか。冬にあったかい空気が上に上がっていっちゃって下が寒いとかはありませんか。

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ご主人:(シーリングファンを)回しているから感じないね。

奥様:暖かいですよ。床暖房は1回しか使ったことない。

ご主人:床暖房は入れなくてもよかったなあって(笑)。

奥様:他にお金かければよかったかな(笑)。どれだけ暖かいんだろう?って1回試しただけだからね。

ご主人:夏も涼しいから和室はクーラーを使ったことがない。

奥様:和室では寝たことがないけど、涼しいからクーラーなしで眠れるかなって話したんだよね。寝てみようかって言っていたんだけど・・・息子に怒られたの、「自分の部屋があるんだから」って(笑)。

篠原:次に、建てるまでの苦労話、こだわった点とかはどうでしょうか?

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ご主人:こだわった点は外観だね。外観はこだわったね。今だから話すけどね、自分で模型を作って見てみたの。

奥様:模型用の厚紙買ってきてね、2回ぐらい作ってみたよね。こっちの部屋の出窓、最初はちょっと小さかったのだけど、やっぱり模型で全体的に見てみて「大きくしたほうがいいんじゃない?」って言って大きくしてもらったり・・・。

篠原:では縮尺とかちゃんと測ってきっちり作ったんですか。

ご主人:そう。

篠原:なるほど。・・・Ⅰさん邸のあとぐらいからかな、実はうちでも模型を作るようになったんですよ。プランが決まった段階で。

奥様:やってくれるの?模型だとすごく良く形がわかるのね。図面だけで見るよりも。

ご主人:だから何回かね、これじゃかっこ悪いとかやったよね。

篠原:でも模型作るのって結構大変ですよね。私も学生のころ作ったことがありますが・・・。

ご主人:大変だったけどね、自分の家だからあまり苦にならなかった。

奥様:外観で家の裏側がちょっとでもでこぼこするのがいやでね。「とにかくまっすぐに」ってやっていたので、この部屋が大きくなってしまった。

篠原:・・・いやあ、模型を作っていたんですか。それは秘話でしたね。屋根は確か最初から大屋根というか切り妻で考えてらしたんですよね。うちの展示場なんかを見てそうしようと思われたんですか?

ご主人:そうやっぱりね。でも最初はさ、まさかこんなに大きいうちになるなんて、思ってなかったんだ正直な話。

奥様:陽光台と上小橋(=地元の地名)でやっていた見学会、あの2軒を見に行った頃は、こんな大きいうちは無理だよね、なんて何回も言っていたの(笑)。大きな吹き抜けがあって、こんなふうにしたいね、でも無理だよねって。

ご主人:でもやっぱり実物を見るのは参考になるよね。

篠原:そうですね。あとはこだわった点と言えば、あれですよね、ケヤキの差し鴨居。

ご主人:そう!でも誰も鴨居は褒めてくれないんだよね・・・。

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奥様:なんかね、年輩の人だったら良さをわかってくれるんだけど、若い人だとあまり関心がないよね。やっぱり和室より吹き抜けとかに目がいくみたいで。

ご主人:7寸角の大黒柱(7寸=21cm)が目立たなくなっちゃった。あまり太く感じないんだよね。Tさん(=近所で建築中のお客様)のうちなんかは目立つのかな。

奥様:柱の場所にもよるよね。玄関から入って正面とかだとね。

篠原:あ、Tさんのところは見られました?

ご主人:まだ見てない。

奥様:Tさんに「Ⅰさんのところを参考にしたんだ」って言われた。

篠原:何をですか?・・・あ、玄関のタイルか。

奥様:見に来たんだって。昨日言われた。

篠原:吹き抜けなんかって特別にあれでしたっけ。うちの方でこんなふうにしてはどうでしょう?ってご提案させていただいたんでしたっけ。

ご主人:そうですね。最初は南のほうへどーんと作りたいと思ってたんだけど、屋根の関係でできなかったんだ。

篠原:下屋をとる都合でですね。そうですね、より奥に入りましたね。

鶴見:エコカラット(※2)はどうですか?お風呂から上がって、湯気が脱衣所に充満するとかは。

奥様:そういうのはあんまり感じないね。お風呂はカビシャット(※3)のスイッチを入れると、次の日の朝きれいに乾いちゃってる。

鶴見:結構効いているんですね。

奥様:あれは効果があるよね。

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篠原:・・・それから、これから家を建てる人へのアドバイス、こうしたらいいんじゃない?なんていうのありますか?

ご主人:せっかくだからね、もっと梁を出した方がよかったかなって思ったね。2階にあがったところ、今でも梁を出せばよかったなあって思う。勿体ないなあって。

奥様:出すとこんなふうになるの?

篠原:そうですね。これはわざわざ出すように、プレカットの時点で仕上げといてもらうんですよ。ここは出るよ、ってやつだけ。出ないところはこんなふうにはきれいに仕上げていないんで。あとは金物が出ちゃうんですよね。羽子板ボルトとかね。

奥様:途中からじゃダメなんだよね・・・。最初っから決めておかないと。

ご主人:せっかく太い梁を入れてるのにかぶっちゃうと勿体ないなって思ってね。

篠原:じゃアドバイスっていうのはそんなところですか。あとは篠原工務店に一言あればっていうことで・・・。

ご主人:何もない、特にね。よくやってもらったし!

篠原:ご満足していただいたということでしょうか。ありがとうございます。ではインタビューを終了します。本日はどうもありがとうございました。

※1『ホシ姫サマ』:松下電工の室内用洗濯物干しユニット。
※2『エコカラット』:INAXの内装材。調湿効果があり、ホルムアルデヒドやVOCなどの有害物質を吸着する。
※3『カビシャット』:松下電工の浴室内乾燥機。乾燥時間などを自動で判断するため、省エネ運転でカビ発生を未然に防いでくれる。